シェアハウスの家賃相場は？東京23区の安いエリアや物件選びの注意点を解説

新生活を始めるとき、やっぱり気になるのが「家賃や初期費用をどれだけ抑えられるか」ということ。そんなときに選択肢のひとつとして浮かぶのが、シェアハウスです。

なかでも東京では、一般的な一人暮らしの賃貸と比べて、ぐっと家賃を抑えられる物件も少なくありません。家計にやさしく、しかも都心で暮らせるというのは大きな魅力ですよね。

この記事では、個室やドミトリーといった部屋タイプごとの家賃相場、東京23区別の相場の目安、そしてシェアハウスならではの安さの理由や注意点まで、幅広くご紹介します。

「コストは抑えたいけれど、住み心地にも妥協したくない」。そんなあなたに向けて、シェアハウスのリアルをお届けします。

シェアハウスの家賃って、どれくらいが目安？

シェアハウスは一般的な賃貸物件よりも家賃が安いといわれますが、実際の相場はどの程度なのでしょうか。ここでは、個室やドミトリータイプなどタイプ別に家賃の目安をご紹介します。

 個室なら、月4〜6万円くらいがひとつの目安

シェアハウスの中でも人気が高いのが「個室タイプ」。国土交通省の「シェアハウスに関する市場動向調査結果について」によると、その家賃は月4〜6万円ほどが中心となっています。

特に「月5〜6万円未満」の物件が全体の約29%、「月4〜5万円未満」が約25%と、ちょうどこの価格帯に半数以上が集中しているんです。

なかには「月4万円未満」で住める物件もあり、個室でも一般的な賃貸に比べて、ぐっと家賃を抑えられる傾向があります。「自分だけの空間を持ちつつ、コストも抑えたい」という人には、ちょうどいい選択肢かもしれません。

ドミトリーなら、月4万円を切るケースも

家賃をできるだけ抑えたい方にとって、相部屋（ドミトリー）タイプのシェアハウスは、かなり現実的な選択肢です。先ほどの国土交通省の調査によると、ドミトリーの家賃は「月4万円未満」が約41%と、もっとも多くの割合を占めています。さらに、「月4〜5万円未満」も約23%あり、あわせて全体の6割以上が5万円を切る水準となっています。

2段ベッドやパーティションのみで仕切られた空間など、プライベートは最小限ですが、その分、都内でも家賃をぐっと抑えられるのが魅力。「とにかく費用を抑えたい」「短期間だけ住みたい」という人には、ぴったりの選択かもしれません。

東京23区でも、家賃を3〜5万円抑えられる可能性がある！

「東京で一人暮らし」と聞くと、家賃の高さが気になる方も多いのではないでしょうか。実際、LIFULL HOME'Sの調査によると、東京23区内における一人暮らしの平均家賃は約9万1,800円。これは、25平米という最低限の広さを基準にした数字です。

そんななかで注目したいのが、シェアハウスという選択肢。個室タイプでも、一般的な賃貸よりも家賃を3〜5万円ほど抑えられるケースが多く、ドミトリーであればさらにリーズナブルに暮らせます。

ちなみに、総務省の「会計調査」によると、全国平均の家賃は5万3,135円。都心の住宅費が高くなる今、シェアハウスは自分らしい暮らしを無理なく実現するための、現実的な選択といえるでしょう。

「東京で一人暮らし」と聞くと、やはり気になるのが家賃の高さ。都心部ではワンルームでも月8〜10万円かかることもめずらしくなく、住まい選びに悩む方も多いのではないでしょうか。

そんななか、「シェアハウス」というかたちなら、個室タイプでも一般的な賃貸より家賃を3〜5万円ほど抑えられることが多く、ドミトリーであればさらにリーズナブルに暮らせるのが特徴です。

また、総務省の「会計調査」によれば、全国平均の家賃はおよそ5万3,000円。住宅費が高くなりがちな都心でも、シェアハウスなら現実的なコストで自分らしい暮らしを実現しやすくなります。

東京エリア別に見る、シェアハウスの家賃相場

実はシェアハウスの家賃は、物件の立地や設備、築年数によって大きく変わります。特に東京23区内では、エリアごとに相場に明確な差があるんです。

以下に東京23区の家賃相場の目安を記載したので、エリア選びの参考にぜひ活用してみてください。
（※家賃とは別に共益費が月1〜2万円程度、必要となります。）

都心部の港区・渋谷区・千代田区などは、全体的に高めの家賃帯が多く、月7〜9万円台の物件も珍しくありません。一方で、足立区や葛飾区、板橋区といった住宅エリアでは、4万円前後から借りられる手頃な物件が豊富にあります。

どうしてシェアハウスは家賃が安いの？

シェアハウスの家賃は、一般的な賃貸住宅よりも安く抑えられる傾向があります。ここでは、その理由について解説します。

設備をシェアすることで、コストが下がるから

シェアハウスでは、キッチンやお風呂、トイレ、リビングなどの設備を住人同士でシェアするのが一般的です。そのぶん、物件ごとに必要な設備の数が少なくてすむため、建築費やメンテナンスのコストが抑えられます。

たとえば、ワンルームの賃貸では各部屋にミニキッチンやバスルームを備える必要がありますが、シェアハウスならひとつのキッチンやお風呂をみんなで使うことで効率的。こうした仕組みが、家賃をリーズナブルに保てる理由のひとつです。

個室がコンパクトに設計されているから

シェアハウスの個室は、一般的な一人暮らし用の賃貸よりも少しコンパクトにつくられていることが多く、それが家賃の手頃さにもつながっています。

でも、小さいからといって不便なわけではありません。家具付きや収納付きの物件も多く、限られたスペースでも快適に過ごせる工夫がされているのが魅力です。

ひとりの時間もきちんと確保しつつ、コストを抑えたい方にはぴったりの住まいといえるでしょう。

複数人での暮らしを想定している物件が多いから

シェアハウスは、もともと複数人で一緒に暮らすことを前提に作られているので、ひとりあたりの住まいのコストをぐっと抑えやすくなっています。

たとえば、リビングやキッチン、水回りなどの共有スペースは1つでOK。部屋ごとに設備をそろえる必要がないぶん、家賃も控えめになることが多いんです。

また、運営する側としても、何人かが一緒に住んでくれることで家賃収入が安定しやすくなるため、価格設定も比較的お手頃にできる、という背景があります。

ちょっと待って！安すぎる物件には注意も必要

シェアハウスは一般的な賃貸より家賃が安いというメリットがありますが、あまりにも安すぎる物件には注意が必要です。ここからは、そうした安すぎるシェアハウスに注意すべき理由について解説します。

設備や立地が悪いケースがある

家賃がすごく安いシェアハウスのなかには、築年数がかなり古かったり、設備のメンテナンスがあまりされていなかったりと、ちょっと気になるポイントがある場合もあります。また、都心から遠かったり、最寄り駅からのアクセスが不便だったりと、立地面で妥協が必要なケースも。

たとえば「お風呂やトイレが狭い」「エアコンが古くてあまり効かない」といった状態だと、毎日の暮らしにストレスを感じてしまうこともあります。家賃の安さだけで選ぶのではなく、実際の住環境や建物の状態もきちんとチェックしておきましょう。

プライバシーがほとんど確保されないことがある

家賃がとても安いシェアハウスでは、相部屋やドミトリータイプのお部屋が多くみられます。こうしたタイプでは、ほかの入居者と同じ空間で寝起きすることもあるため、プライベートな時間を確保しづらいのが難点です。

「ひとりでゆっくり過ごす時間が欲しい」「静かな環境で暮らしたい」という方にとっては、少しストレスを感じやすいかもしれません。安さだけで決めず、自分に合った生活スタイルかどうかも大事なポイントです。

入居者の属性が偏っている場合も！

格安シェアハウスのなかには、入居審査がゆるめな物件もあります。そうしたところでは、生活スタイルや価値観がバラバラな人たちが集まりやすく、住人同士でちょっとしたトラブルになるケースもあるようです。

たとえば、短期滞在の人が多かったり、特定の職業や国籍に偏りがあったりして、「なんだか居心地が悪いな」と感じてしまうことも。

実際に住んでみないとわからない部分ではありますが、口コミを見たり、内覧のときに住人の雰囲気をチェックしたりして、できるだけ事前に様子をつかんでおくと安心です。

後悔しないために、入居前にチェックしておきたいこと

シェアハウス選びで失敗しないためには、契約前の情報収集が不可欠です。運営会社の対応や設備の状態など、必ず確認しておくべきポイントを紹介します。

運営会社ってちゃんとしてる？対応は丁寧？

安心して暮らせるシェアハウスを選ぶには、まず「どんな運営会社が管理しているか」をチェックすることが大切です。公式サイトに運営実績や方針がしっかり載っているか、問い合わせへの対応が丁寧かどうかなど、信頼できるかを見極めておきましょう。

また、入居後に何かトラブルがあったとき、すばやくサポートしてもらえるかどうかも、快適に暮らすうえでとても重要です。内覧やメールのやり取りを通じて、対応のスムーズさや丁寧さを感じ取れると安心できるでしょう。

写真だけじゃわからないから、内覧でもチェック！

物件選びで後悔しないためにも、入居前に写真や内覧で、実際の様子をしっかりチェックしておくのがおすすめ。写真が少なかったり雰囲気がわかりにくい物件は、古さや掃除の行き届いていない部分が隠れていることもあります。

できれば、現地に足を運んで内覧できるかも確認しておきましょう。お部屋の広さや共用スペースのきれいさ、全体の雰囲気を自分の目で見ておくと、「思ってたのと違う…」というギャップも防げますよ。

共用スペース、きれいに保たれてる？

シェアハウスでは、キッチンやシャワー、リビングなどの共用スペースをみんなで使うことになります。そのぶん、設備の使いやすさや清掃の行き届き具合は、快適さにかなり影響してきます。

内覧のときは、共用部の雰囲気や掃除の頻度、どんなふうに管理されているかもチェックしてみましょう。毎日使う場所だからこそ、「ちゃんとキレイに保たれてるか？」は大事なポイントです。

共益費って何が含まれてる？あとから追加請求されない？

シェアハウスでは、家賃とは別に「共益費」がかかるのが一般的です。光熱費（電気・ガス・水道）やネット代、トイレットペーパーなどの消耗品、共用部の清掃費などが含まれていることが多く、月1〜2万円くらいが目安になります。

ただ、物件によってはこれらが実費だったり、ネット代が別だったりすることもあるので要注意。月々どのくらいかかるのかをきちんと知るためにも、「共益費に何が含まれてるのか？」は事前に確認しておきたいポイントです。

敷金・礼金なしで住める？初期費用も大事！

シェアハウスは、一般的な賃貸よりも初期費用をグッと抑えやすいのがうれしいポイントです。とくに「敷金」や「礼金」がかからない物件が多く、なかでも礼金は、9割以上の運営会社が「不要」としています。

敷金の代わりに、数万円ほどのデポジット（保証金）を預けるケースもありますが、これは退去時にクリーニング代などを差し引いて返金されるのが一般的です。

「できるだけ初期費用を抑えたい…！」という方にとっては、大きなメリット。入居前に、どんな費用がどれくらいかかるのかを確認しておくと安心です。

シェアハウスで家賃を抑えながら、自分らしく暮らそう！

シェアハウスは、東京の一般的な賃貸に比べて月々の家賃をグッと抑えられるのが大きな魅力です。個室でも月4〜6万円くらいが中心で、ドミトリーなら月4万円を切る物件もめずらしくありません。しかも、敷金や礼金が不要なところも多くて、初期費用をおさえやすいのもうれしいポイントです。

とはいえ、あまりに安すぎる物件には注意が必要です。設備や運営の対応、共用部の清潔さなどは、事前にしっかりチェックしておきましょう。金額だけじゃなく、「安心して暮らせるか」も大切です。

シェアハウスを上手に活用し、家賃を抑えながら快適な生活環境を手に入れましょう。

東京シェアハウス編集部